この記事は応用情報技術者が監修しています。
- ITパスポート試験【合格率推移】
- ITパスポート試験【受験者の平均年齢】
- ITパスポート試験【合格者の平均年齢】
- ITパスポート試験【高校生の合格率】
- ITパスポート試験【大学生の合格率】
- ITパスポート試験【最年少合格年齢】
- ITパスポート試験が意外と難しいと思う理由
- ITパスポート試験で挫折する人の特徴
- ITパスポート試験に独学で合格可能か
- ITパスポート試験の計算問題を捨てるのはアリか
- ITパスポート試験のおすすめの参考書
この記事では、まずITパスポート試験の難易度の変化について、データをもとに解説します。
その後、ITパスポート試験が難しいと感じる理由、挫折する人の特徴、おすすめの参考書などについて解説します。
ITパスポート試験は本当に難しくなったかデータで確認

ITパスポート試験【合格率推移】
以下は、ITパスポート試験の2011年度~2022年度までの合格率推移を表したものです。

これから、分かることはITパスポート試験は2020年度までに徐々に易化し、その後2018年度頃の難易度へと近づいているという意味ではITパスポート試験は難化していると言えます。
2020年度の合格率は58.8%で2011年度よりも18%合格率が高いです。かなり合格率が上がっていることが分かります。今後も合格率は50%程度になるのではないでしょうか。
数字からは、ITパスポート試験は10年以上前が一番難しかったと言えます。
しかし、なぜこのような数字になったのか気になったのでもう少し分析してみました。

特に注目する点は、社会人の受験者数増加率が大幅に上がっていることです。
2020年度の合格率は58.8%でしたが、2020年度の社会人の受験者数は前年度より2万人以上増えています。
学生よりも合格率が高い社会人の受験者数の増加がITパスポート試験の合格率を上昇させた要因の1つであると考えられます。
2020年度の学生の合格率も例年より上がっていたため、試験の難易度は易し目であったと考えられます。
- 2017年度受験者社会人比率:55%
- 2018年度受験者社会人比率:58%
- 2019年度受験者社会人比率:60%
- 2020年度受験者社会人比率:65%
- 2021年度受験者社会人比率:71%
- 2022年度受験者社会人比率:78%
このように受験者数に占める社会人の割合はかなり高くなっているのですが、2022年度の社会人と学生共に合格率は標準的なので、2022年度試験の難易度も標準的であると考えられます。
しかし、受験者数が増えるということは不合格者数も増えるということです。
- 2017年度不合格者数:41,781人
- 2018年度不合格者数:45,975人
- 2019年度不合格者数:47,442人
- 2020年度不合格者数:54,297人
- 2021年度不合格者数:99,872人
- 2022年度不合格者数:112,059人
このように大幅に不合格者数が増えたことで、ITパスポート試験に不合格だったという人の情報を現実でもネットでも見聞きする機会が増え、「もしかしてITパスポート試験って難化したのかな?」と感じる人も増えているのではないかと思います。
ITパスポート試験は、大体2人に1人しか合格できない試験なので舐めてたら落ちてしまう試験です。
ITパスポート試験【受験者の平均年齢】
令和4年度のITパスポート試験の受験者の平均年齢は32.7歳です。
平均年齢から受験者は社会人が多く、さらにベテラン社員の受験者数が増えている傾向にあります。ITパスポートの知識というのは、ITを活用するために社会人が身に着けておくべきものなので、IT活用が推進されている現代で需要が伸びていると考えられます。
特にベテラン社員の場合、社内のIT化を取りまとめる役目を負うこともあると思います。その時に、最低限のITの知識が必要です。ITパスポート試験は最低限のIT知識の習得に大変適しているものです。
ITパスポート試験【合格者の平均年齢】
令和4年度のITパスポート試験の合格者の平均年齢は33.7歳です。
受験者の平均年齢とあまり差はありません。社会人の年齢による合格率の差はあまりありませんが、ITパスポート試験に合格した年齢が、33.7歳より下であればあるほど凄いと言えそうです。
ITパスポート試験の知識は、社会人であれば全員が知っておくといいと思うものばかりなので、できれば20歳くらいの人は積極的に受験するのが良いと思います。
ITパスポート試験【高校生の合格率】
- 令和4年度の情報系の高校生の合格率は23.2%
- 令和4年度の商業系の高校生の合格率は24.9%
- 令和4年度の工業系の高校生の合格率は23.2%
ITパスポート試験に高校生で合格できるのは、大体4人に1人になります。
高校生にとっては、ITパスポート試験はちょっと難しい資格と言えそうです。経営学関連の知識とITの知識というのは高校生にとってイメージすることが難しいです。
社会人経験があれば、ITパスポートの勉強をしていなくても、なんか知っているなという知識もあると思いますが、高校生の場合はそういうものが少ないと思います。
それが合格率を低下させている原因だと思います。
実は私も高校生の時にITパスポート試験の本を読んだのですが、経営学関連のイメージが湧かなかったです。実体験からしても、高校生にはなかなか難しい試験だと思います。
ITパスポート試験【大学生の合格率】
- 令和4年度の理工系の情報系の大学生の合格率は43.1%
- 令和4年度の文系の情報系の大学生の合格率は37.8%
- 令和4年度の情報系以外の理工系の大学生の合格率は55.9%
- 令和4年度の情報系以外の文系の大学生の合格率は52.7%
ITパスポート試験に大学生で合格できるのは、大体2人に1人になります。
社会人よりは合格率が全体的に低いです。これも高校生と同じで、社会人より知識のイメージが湧きづらいことが原因の1つだと考えられます。
ITパスポート試験【最年少合格年齢】
ITパスポート試験の最年少合格者は7歳の小学1年生です。
凄いというより末恐ろしいですね。ものすごい才能だと思います。
7歳というのは極端な例ですが、中学生や小学生の人でもITパスポートに合格している人がいます。
中学生や小学生の場合は独学が難しいと思うので、もし受験したい場合は親に質問するなど、誰かに手伝ってもらうことをおすすめします。
ITパスポート試験が意外と難しいと思う理由

難しいと感じる分野がある
ITパスポート試験は、経営学関連とIT関連の知識が問われます。ITパスポート試験の受験を決める前から、自ら進んで経営学関連とIT関連の両方の知識を学ぼうとしている人は少ないと思います。
しかもITパスポート試験では文系の分野と理系の分野が両方問われるので、どちらか一方を苦手と感じてしまう人もいます。
そのような理由で、ITパスポート試験は意外と難しいと感じる人が多いです。
得意な分野ではなく、苦手な分野に力を入れることで克服していきましょう。
合格するためには、ITパスポート試験とはどのような試験で、勉強時間はどのくらい必要なのかということを分析することも有効です。
覚えることが多い、範囲が広い(広すぎる)と感じる
ITパスポート試験の教科書を読んだことがある人なら分かると思いますが、簡単な試験と言われている割にITパスポート試験の教科書は分厚いです。そのことからも、ITパスポート試験の出題範囲は広いと言えます。
また、ITパスポート試験の教科書が分厚いことで、資格試験初心者などは気負いしてしまうことが難しいと感じる要因の1つではないでしょうか。
しかし、教科書の分厚さや出題範囲に惑わされる必要はありません。
基本的に資格試験には合格可能な目安勉強時間というものが紹介されています。その時間で大体の難易度が分かりますが、ITパスポートの場合は比較的短い時間で合格可能です。
しっかりと勉強すれば合格可能なので、安心して勉強をしていきましょう。
ITパスポート試験で挫折する人の特徴

難しすぎると思っている
ITパスポート試験が難しすぎると思う人は、「意味不明」、「頭に入らない」、「受かる気がしない」、「理解できない」、「覚えられない」と思うことがあるのではないでしょうか。
もし、そう思うことがあるのであれば、安心してください、それは普通の感覚です。あなただけではなく、誰もが初めて知る知識を学習する時は何も分からないです。
イライラしたり、なんで覚えられないんだろうと嫌な気持ちになることもあるかもしれませんが、皆最初は分からなくて当然なので、分からなくても平気な気持ちでいて大丈夫です。
「まぁ、分からなくて当然だよね」と思ったら楽になりませんか。
そのような気楽な気持ちで勉強を進めると良いでしょう。
やる気が出ない
ITパスポート試験を受験しようと思って、勉強を始めてみたけど、なんかやる気が出ない。もともと勉強が嫌いだし、苦手だし、勉強をしていて嫌になってきた。このような人もいると思います。
このような人は、まずは勉強をする習慣を身に着けることが有効です。やる気が出ないけど、せっかくだからITパスポートに合格したいと思うのであれば、以下の記事が参考になると思います。
会社から強制的に受験させられている
本来、勉強とは自分から進んでやるものなので、誰かに強制されると、その途端にやる気がなくなるものです。
ITパスポート試験の受験を会社から強制的に受験させられる人の場合は、やる気が出ないだけでなく、ITパスポート試験ってそもそも取る意味あるの?役に立つの?とまで考えると思います。
普段仕事をしているから、プライベートの時間まで使って勉強なんてしたくないですよね。それが普通の考えだと思います。
このような人は、何か自分でITパスポート試験に合格する意義を見つけない限りやる気というものは出てきません。
ITパスポート試験って難しい?独学でもいける?合格可能?
ITパスポート試験の受験者はほとんどが独学で合格しています。十分独学で合格可能な試験です。
しかし、高校生以下の場合は、ITパスポート試験で問われる知識をイメージすることが難しいため、独学をするにしても少し勉強時間が長くなると思います。
中学生以下で合格している人もいますが、恐らくほとんどの合格者は親か誰かにが教わっていると思います。独学でも合格可能ですが、年齢が若いほど誰かに教えてもらう方が効率的な勉強ができるでしょう。
ITパスポート試験の計算問題が難しいと思う場合、捨てるのはアリ?
ITパスポート試験の計算問題が難しいと思う場合でも捨てるのは基本的にナシです。
理由は簡単です。例年、ITパスポート試験の計算問題は10問程度(1割程度)出題され、10問捨てるのはかなり合格率を下げてしまうからです。
計算問題が難しいと感じる場合も頑張って勉強した方が無難です。
なぜそのような答えになるのか、理屈を考えて学習することがコツです。
ITパスポート試験のおすすめの参考書
ITパスポート試験のおすすめの参考書は「いちばんやさしいITパスポート」です。
この1冊だけで合格可能です。
ITパスポート試験は初学者の場合、知識に関するイメージが湧かないことが原因で苦戦する場合があります。
そのイメージを補うために、この本ではイラストが豊富に使用されており、大変初学者にも理解しやすい内容となっています。

イラストだけでなく、フォント、色使い、構成にもこだわりがあり、大変読みやすいです。
この本だとスラスラ読むことが出来るため、勉強をすることによるストレスも少なくなります。
どの本にするか迷ったら、とりあえずこれを選んでおけば間違いないという1冊です。
まとめ
ITパスポート試験が難しいと感じる人の為の記事を作成しました。
不安に思っていたことなどが解消されると幸いです。
しっかりと勉強すれば報われる試験なので頑張ってください。
応援しています。





