この記事は応用情報技術者が監修しています。
ITパスポート試験の計算問題や数字が出てくる問題ができない、難しい、苦手という人向けに解き方を分かりやすく解説します。
どういう考え方で解くのかに焦点を当てた解説になっているので、覚え方が分からない人でも解けるようになります。
試験前の対策などに活用してください。
分野を問わず令和4年度の過去問を対象にしています。
ITパスポート令和4年度過去問の問11の解き方
与信限度額と与信の余力に関する問題
与信限度額とは、取引先ごとに設定する売掛金や受取手形の債権残高の上限額のことです。
売掛金や受取手形は、取引先の自社に対する負債(借金のようなもの)のことです。現金と違い、売掛金や受取手形は後払いであり、上限を設定しないと返済してもらえない可能性があるので、与信限度額を設定します。
今回の場合は、3000万円が与信限度額です。
「受注分も与信に含めるものとし,満期日前の手形回収は回収とはみなさないものとする」と問題にあるので、取引②と取引④も与信に加算されます。
取引①は現金回収されているので対象外となり、取引②、取引③、取引④の売上計上と受注の合計額1,100万円が与信の合計額になります。
与信限度額の3,000万円から与信の合計額1,100万円を引いた1,900万円が余力となるため、答えはイです。
ITパスポート令和4年度過去問の問28の解き方
流動比率に関する問題
流動比率は、流動負債に対する流動資産の割合から求めます。
流動資産は短期で現金化できる資産のことで、流動負債とは短期間で返済する必要がある負債のことです。流動負債よりも流動資産の方が大きければ負債の返済能力が高いと言えます。
この問題を解くためには、式を暗記するか流動比率とは返済能力のことだと覚える必要があります。
式を忘れてしまっても、流動比率の意味を知っていれば解くことができます。
流動比率(%)=流動資産÷流動負債×100
3,000÷1,500×100=200%
答えはエです。
ITパスポート令和4年度過去問の問43の解き方
アローダイアグラムの要員追加に関する問題
BとCの連結部分は両方の作業が終わらないと次に進めないので、作業Bが2日遅れたことで、2日遅れでDとEの作業が始まります。しかし、Dの作業を2日短縮すれば予定どおりの期間で全ての作業を完了させることができるため、そのケースについて考えます。
要員の作業効率は同じなので、1人当たり1日の作業量は1とすることができます。
Dの作業は20人で行うので、1日20の作業量が必要です。
Dの作業を2日短縮したいので40の作業量を8日間で別の人員に行ってもらう必要があります。
40 ÷ 8 = 5
1日当たり5の作業量をこなすためには5人必要なので、答えはエです。
ITパスポート令和4年度過去問の問50の解き方
kステップ、生産性、人月に関する問題
kステップとは開発規模を表しており、数字が大きくなるほど開発規模が大きくなります。
人月とは作業量を表しており、1人月は1人で作業をすると完了までに1ヵ月かかるという意味です。2人月の場合は1人で2ヵ月もしくは2人で1ヵ月の作業が必要であるという意味です。
「生産性は1人月当たりのkステップとする」と問題文中にあるので、設計工程は1人月で6kステップをこなすことができるため、20人月で120kステップ規模の設計工程をこなすことができます。
製造工程は1人月で4kステップをこなすことができるため、30人月で120kステップ規模の製造工程をこなすことができます。
20人月と30人月を足すと50人月になります。
答えはエです。
ITパスポート令和4年度過去問の問59の解き方
平均値と中央値に関する問題
まずは平均値を出します。
合計は2700になり、データは9個あるので平均値は300です。
中央値とは全てのデータを並べた時の丁度中間地点(中央)のデータのことです。
9個のデータの中間地点のデータは40なので中央値は40です。
答えはエです。