ITパスポートの計算問題ができない人向けに解き方を解説|令和4年度過去問

ITパスポート試験計算。問題に特化した解説。計算が苦手な人必見。令和4年度過去問題5問

この記事は応用情報技術者が監修しています。

この記事で分かること
  1. ITパスポート試験の計算や数字が関係する問題の解き方
  2. 与信限度額と与信の余力に関する問題
  3. 流動比率に関する問題
  4. アローダイアグラムの要員追加に関する問題
  5. kステップ、生産性、人月に関する問題
  6. 平均値と中央値に関する問題

ITパスポート試験の計算問題や数字が出てくる問題ができない、難しい、苦手という人向けに解き方を分かりやすく解説します。

どういう考え方で解くのかに焦点を当てた解説になっているので、覚え方が分からない人でも解けるようになります。

試験前の対策などに活用してください。

分野を問わず令和4年度の過去問を対象にしています。

問題ダウンロード

ITパスポート令和4年度過去問の問11の解き方

与信限度額と与信の余力に関する問題

問11

与信限度額が3,000万円に設定されている取引先の5月31日業務終了時までの全取引が表のとおりであるとき,その時点での取引先の与信の余力は何万円か。ここで,受注分も与信に含めるものとし,満期日前の手形回収は回収とはみなさないものとする。

令和4年度 ITパスポート試験 問11

出典:令和4年度 ITパスポート試験 問11

与信限度額とは、取引先ごとに設定する売掛金や受取手形の債権残高の上限額のことです。

売掛金や受取手形は、取引先の自社に対する負債(借金のようなもの)のことです。現金と違い、売掛金や受取手形は後払いであり、上限を設定しないと返済してもらえない可能性があるので、与信限度額を設定します。

今回の場合は、3000万円が与信限度額です。

「受注分も与信に含めるものとし,満期日前の手形回収は回収とはみなさないものとする」と問題にあるので、取引②と取引④も与信に加算されます

取引①は現金回収されているので対象外となり、取引②、取引③、取引④の売上計上と受注の合計額1,100万円が与信の合計額になります。

与信限度額の3,000万円から与信の合計額1,100万円を引いた1,900万円が余力となるため、答えはイです。

ITパスポート令和4年度過去問の問28の解き方

流動比率に関する問題

問28

A社のある期の資産,負債及び純資産が次のとおりであるとき,経営の安全性指標の一つで,短期の支払能力を示す流動比率は何%か。

令和4年度 ITパスポート試験 問28

出典:令和4年度 ITパスポート試験 問28

流動比率は、流動負債に対する流動資産の割合から求めます。

流動資産は短期で現金化できる資産のことで、流動負債とは短期間で返済する必要がある負債のことです。流動負債よりも流動資産の方が大きければ負債の返済能力が高いと言えます。

この問題を解くためには、式を暗記するか流動比率とは返済能力のことだと覚える必要があります
式を忘れてしまっても、流動比率の意味を知っていれば解くことができます。

流動比率(%)=流動資産÷流動負債×100

3,000÷1,500×100=200%

答えはエです。

ITパスポート令和4年度過去問の問43の解き方

アローダイアグラムの要員追加に関する問題

問43

図のアローダイアグラムにおいて,作業Bが2日遅れて完了した。そこで,予定どおりの期間で全ての作業を完了させるために,作業Dに要員を追加することにした。作業Dに当初20名が割り当てられているとき,作業Dに追加する要員は最少で何名必要か。ここで,要員の作業効率は一律である。

令和4年度 ITパスポート試験 問43

出典:令和4年度 ITパスポート試験 問43

BとCの連結部分は両方の作業が終わらないと次に進めないので、作業Bが2日遅れたことで、2日遅れでDとEの作業が始まります。しかし、Dの作業を2日短縮すれば予定どおりの期間で全ての作業を完了させることができるため、そのケースについて考えます。

要員の作業効率は同じなので、1人当たり1日の作業量は1とすることができます。

Dの作業は20人で行うので、1日20の作業量が必要です。

Dの作業を2日短縮したいので40の作業量を8日間で別の人員に行ってもらう必要があります

40 ÷ 8 = 5

1日当たり5の作業量をこなすためには5人必要なので、答えはエです。

ITパスポート令和4年度過去問の問50の解き方

kステップ、生産性、人月に関する問題

問50

120kステップのソフトウェアを開発した。開発の各工程における生産性の実績が表のとおりであるとき,開発全体の工数は何人月か。ここで,生産性は1人月当たりのkステップとする。

令和4年度 ITパスポート試験 問50

出典:令和4年度 ITパスポート試験 問50

kステップとは開発規模を表しており、数字が大きくなるほど開発規模が大きくなります。

人月とは作業量を表しており、1人月は1人で作業をすると完了までに1ヵ月かかるという意味です。2人月の場合は1人で2ヵ月もしくは2人で1ヵ月の作業が必要であるという意味です。

「生産性は1人月当たりのkステップとする」と問題文中にあるので、設計工程は1人月で6kステップをこなすことができるため、20人月で120kステップ規模の設計工程をこなすことができます

製造工程は1人月で4kステップをこなすことができるため、30人月で120kステップ規模の製造工程をこなすことができます

20人月と30人月を足すと50人月になります。
答えはエです。

ITパスポート令和4年度過去問の問59の解き方

平均値と中央値に関する問題

問59

次のデータの平均値と中央値の組合せはどれか。

令和4年度 ITパスポート試験 問56

出典:令和4年度 ITパスポート試験 問59

まずは平均値を出します。

合計は2700になり、データは9個あるので平均値は300です。

中央値とは全てのデータを並べた時の丁度中間地点(中央)のデータのことです。

9個のデータの中間地点のデータは40なので中央値は40です。

答えはエです。

この記事を書いた人
トッシー

エンジニア/プログラマー。未経験からIT企業に転職し超上流から下流までを経験。プログラミングを学習したい人のための情報発信、その他学習関連の情報発信を通じて、一人一人のスキル向上と自己実現に貢献します。保有資格「応用情報技術者」など

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