- 職業訓練のプログラミングとは無駄なのか
- 職業訓練のプログラミングのレベル
- 職業訓練校でプログラミングを学んだ後の就職先
- 職業訓練という制度について
未経験からプログラマーを目指している人向けの記事になります。
プログラマーになりたいけど、専門学校や大学で学んでいない。
どうやって勉強したらいいのだろう?と悩んでいる人もいると思います。
職業訓練校って無駄なの?と疑問に思っていることもあると思いますし、レベル感や就職先も気になりますよね。
筆者は職業訓練校でプログラミングを学んだ経験があります。
その経験をもとに皆さんの疑問にお答えしたいと思います。
職業訓練という制度についても詳しく解説します。
最初に言っておきますが、プログラマーになりたい場合、職業訓練を利用するのはおすすめです。
賢い選択と言えます。
職業訓練のプログラミングって無駄なの?
- 全然無駄じゃない
- むしろ賢い選択
職業訓練校でプログラミングを学ぶことは、未経験からプログラマーになりたい人にとってメリットしかありません。職業訓練校を利用してプログラミングを学ぶことは賢い選択です。
- 無料で実務経験のある人からプログラミングを教えてもらえる
- 失業手当が受給可能な人は、失業手当受給期間に関係なく、訓練期間中は失業手当を受給できる
- 交通費も支給される
- IT企業の企業説明会があるため就職しやすい
以上のようなメリットがあります。まず、これらのメリットを見ても無駄な要素なんてないですよね。
しかも、多くの人がIT企業に就職している実績もありますし、無駄な要素が思いつきません。
私自身、未経験でIT企業に転職することができました。
無料でしかもお金を貰いながら、プログラミングの勉強をさせてもらえて、IT企業の紹介までしてもらえるのが、職業訓練という国の制度です。
正直、最強の制度だと思います。
職業訓練のプログラミングのレベル
職業訓練で学ぶプログラミングは本当に基礎的なことになります。
Paizaでいうと、Bランクの問題を複数そこまで苦労することなく解くことが出来、もう少し学習するとAランクが解けるようになるといったレベル感です。
Paizaとはプログラミングの問題を解くことができるサイトのことです。
職業訓練校で学んだあとに、私が実際にPaizaを解いてみてBランクの問題が解けたので、間違いありません。
Bランクのレベル感についてPaizaに説明があります。

出典:Paiza スキルチェック
Bランクはエンジニアチームのメンバーレベルに相当するため、新人のプログラマーレベルと言えます。つまり、企業に採用してもらえるスキルレベルは習得することが可能です。
このことからも、職業訓練でプログラミングを学ぶことは無駄ではありませんし、習得可能レベルも問題ないと言えます。
まずは独学でプログラミングを学びたいという人もいると思います。
そんな人たちのために、この本でまずは勉強すれば間違いないという、プログラミング初心者向けのおすすめの本も紹介しているので、良ければ参考にしてください。
職業訓練校でプログラミングを学んだ後の就職先
やっぱりITは嫌だなと思う人以外は、IT企業に就職していきます。
プログラマーになりたいという人は、その希望に合うIT企業に就職します。
私が一緒に職業訓練を受けた人は、プライム上場企業のIT企業に就職した人がいました。
以前にも就職実績があり、職業訓練校にはIT企業との繋がりがあります。
プライム上場企業ということで、教育体制も整っており、東京に2ヵ月ホテル暮らしで研修を受けると言っていました。十分良い企業に就職することが可能であることが分かります。
その企業の求人には年間賞与が4ヵ月以上と書いていたので、収入面でも悪くないと思います。
また、職業訓練校ではIT企業の企業説明会があるのですが、その企業説明会に参加したIT企業から、もし良かったらうちで働かない?というオファーや一度話をしてみたいという打診もあります。
そういうことからも就職に関してはかなり有利であると思います。
本気でプログラマーになりたいという人は、自分用にそれなりのスペックのパソコンを用意することをおすすめします。
パソコンのスペックに関する知識に自信がない人、どんなスペックのパソコンを用意すれば良いのか知りたい人のための記事もあるので、是非参考にしてください。
このスペックを抑えておけば絶対失敗しないという基準も紹介しています。
そもそも職業訓練とは?

職業訓練とは、国や都道府県が主体となって実施する施設内訓練と、民間教育訓練機関等に委託して実施する委託訓練があり、仕事をするための技能を習得することができる国の制度です。
職業訓練を実施する施設を職業訓練校と呼びます。
職業訓練校では、プログラミングを無料で学ぶことができ、未経験からプログラマーになるための一番の近道であると言えます。職業訓練のことをハロートレーニングともいいます。
プログラミングスクールとの比較
職業訓練校とプログラミングスクールを比較するときに、一番気になる点は料金ではないでしょうか。職業訓練校は無料で利用できるのに対して、プログラミングスクールは有料です。
以下、分かりやすくまとめてあるサイトがあったので引用致します。
上記の表はコース料金の例です。プログラミングの職業訓練校は民間委託で行われており、民間のIT企業が訓練を実施するため、訓練内容も問題ないと考えられます。
プログラミングスクールにも興味があるという方は、料金や具体的な授業内容を比較して、納得した方を利用すると良いでしょう。
上記の表の給付金については、厚生労働省のホームページを参照してください。下記にリンクを貼ります。
プログラミングの職業訓練について詳しく解説
この記事では、東京の職業訓練を参考に解説したいと思います。
職業訓練の分類
以下、東京都の職業訓練に関するサイトです。
厚生労働省東京労働局「ハロートレーニング(職業訓練)について」
リンク先のページにアクセスすると以下の表が表示されます。

出典:厚生労働省東京労働局「ハロートレーニング(職業訓練)について」
職業訓練には大きく2つに分類され、「公共職業訓練」と「求職者支援訓練」があります(以下、この分類のことを大分類とします)。この分類ごとに、主な対象者が違います。
公共職業訓練は「主に雇用保険の受給資格がある方」が対象です。
求職者支援訓練は「主に雇用保険の受給資格がない方」が対象です。
公共職業訓練の場合は、受講期間中は手当を受給し続けることができるというメリットがあります。
例えば、受給期間が3ヵ月の人が、受講期間6ヵ月のコースを選択すると、本来なら3ヵ月分しか給付されない手当てが6ヵ月分給付されます。交通費も支給されます。
求職者支援訓練は、雇用保険の資格がない方が対象ですが、収入要件などを満たせば月額10万円の手当を受給することが可能です。交通費も支給されます。
これらの金銭的メリットにより、主な対象者が区別されていると考えられます。

出典:厚生労働省東京労働局「ハロートレーニング(職業訓練)について」
どちら大分類でもプログラミングを学ぶことができますが、大分類にさらに分類があり、公共職業訓練では「委託訓練」、求職者支援訓練では「実践コース」でプログラミングを学ぶことができます。
コースが複数あり、どちらも主な受講期間は3ヵ月~6ヵ月となっています。
プログラミングを学習する前に、ITリテラシーについて自信がない方は以下の記事も参考にしてください。
公共職業訓練と求職者支援訓練の違い
では、その他に違いはあるのか?という点ですが、大きい違いが一つあります。
公共職業訓練では、カリキュラムの中に、企業説明会があります。
これは、複数の企業の人事の方が自社の説明をしてくれるものです。以下は公共職業訓練のパンフレットです。
プログラミングのコースを受講している場合、当然IT企業が企業説明会を実施し、過去の受講生の就職実績があるため、希望する業界へ就職できる可能性が高まります。
就職支援の時間も24時間と充実しています。
一方、求職者支援訓練の場合は、カリキュラムに企業説明会が含まれていない可能性が高いです。
以下は求職者支援訓練のパンフレットです。

出典:求職者支援訓練パンフレット| 11月21日開講 ハロートレーニング(求職者支援訓練) | Java・Cプログラミング科
就職支援は4時間のみとなっており、企業説明会がありません(詳しくは訓練校に確認してください)。では、求職者支援訓練のメリットは何か?というと訓練時間が長い点です。
一例ですが、上記の公共職業訓練では、330時間(約3ヵ月)の訓練を受けられるのに対し、求職者支援訓練では、595時間(約6ヵ月)の訓練を受けられます。
プログラマーは実務経験が優遇されるため、6ヵ月の学習時間が必要かと問われると、必要ないという回答になりますが、どちらを選択するかは、自分が雇用保険受給資格者かどうか、どのような作戦をとるか、で変わってきます。
まずは独学をしたいという方に、おすすめのプログラミング学習本をまとめているのでよければご覧ください。
受講期間は作戦をもとに決める
3ヵ月の場合、6ヵ月と比べると半分の期間であるため、短期集中と決めて全力で学習することができます。もちろん6ヵ月間全力で学習できるという人もいると思いますが。
また3ヵ月の場合、やばい、訓練終了まで残り少ししかない、と焦ることで学習と就職活動ともに積極的に取り組むことができます。
一方、6ヵ月の場合、時間があるため資格試験の勉強を行うことができます。
例えば、「基本情報技術者試験」等の資格を取得することで他の人と差別化が可能です。
他にも、学んだ知識をもとにWebサイトを作ってみるなど、出来ることが増えます。
できるだけ良い企業、技術レベルの高い企業に就職したいという人は6ヵ月の方がいいかもしれません。
また、訓練期間中に就職しても問題ありません。
例えば、6ヵ月の受講期間だけれど、4ヵ月目に就職するなどです。職業訓練校側も就職できるなら就職してほしいと考えているため、むしろ喜ばれると思います。自分がどのような作戦をとりたいかで決めると良いと思います。
おすすめのプログラミング入門書はこちらを参考にどうぞ。
当サイトではプログラミング学習ページも用意してあります。よければご利用ください。
まとめ
職業訓練校がどのようなものがざっくりと理解できたでしょうか。
職業訓練でプログラミングを学ぶことは決して無駄なことではありません。
- 国の制度で運営されている
- 無料でプログラミングを学ぶことができる
- 手当を受給しながら通うことができる
- 企業説明会があり就活に有利
- 民間のIT企業が授業を行う
このように、信頼性とメリットが豊富にある制度でした。
未経験からプログラマーになるための最短ルートと言えるのではないでしょうか。未経験からプログラマーになりたい人のための参考になると幸いです。









