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- 文字と改行の出力方法
- コメントの書き方
- ソースコードの書き方のポイント
- ソースコードの解説
- エスケープシーケンスとは
この章では、文字の出力方法やソースコードの書き方のポイントなど基本的なことを学んでいきます。
ソースコードの解説もしているので、1つ1つ学んでいきましょう。
※まだ開発環境の構築が終わっていない人は、前の章で方法を解説しているので、完了させましょう
Javaでの文字と改行の出力方法
Javaでの文字の出力方法:println
このように書くことで文字を出力することが出来ます。
表示したい文字を””(ダブルクォーテーション)で囲む必要があります。
以下のようにVSCODEに入力して、実行ボタンを押してみましょう。(コピペでOK)
まずは、VSCODEなどで動きを確認してみてください。
public class App {
public static void main(String[] args) {
System.out.println("Hello, World!");
}
}出力結果

printlnでの文字出力は以下のように行います。
printlnは自動的に改行が加わります。
以下のソースコードを実行してみましょう。
public class App {
public static void main(String[] args) {
System.out.println("Hello, World!");
System.out.println("Hello, World!");
}
}出力結果

このように書くと、改行されてHello, World!が表示されていることが分かります。
Javaでの文字の出力方法:printf
printlnではなく、printfでも文字を出力することができます。
以下のソースコードを実行してみましょう。
public class App {
public static void main(String[] args) {
System.out.printf("Hello, World!");
}
}出力結果

printlnと一見同じように見えますが、printfの場合は改行がされていません。
以下のソースコードを実行してみましょう。
public class App {
public static void main(String[] args) {
System.out.printf("Hello, World!");
System.out.printf("Hello, World!");
}
}出力結果

printlnとは違い、Hello, World!が改行されずに表示されています。
Javaでの改行の出力方法:\n
\nの円マークはバックスラッシュを意味しています。
nの前にバックスラッシュを書くことで改行を行うことが出来ます。
以下のソースコードを実行してみましょう。
public class App {
public static void main(String[] args) {
System.out.printf("Hello, World!");
System.out.printf("Hello, World!");
System.out.printf("\n");
System.out.printf("Hello, World!\n");
System.out.printf("Hello, World!");
}
}出力結果

System.out.printf(“\n”);で改行されて、System.out.printf(“Hello, World!\n”);でもう1回改行されていることが分かります。
Javaでのコメントの書き方
public class App {
public static void main(String[] args) {
//System.out.printf("Hello, World!");
System.out.printf("Hello, World!");//後ろにもコメントを書ける
//上にもコメントを書ける
System.out.printf("\n");
}
}文字の前に //と入力すると文字が緑色になり、コメントになります。
文字の上や後ろにもコメントを書くことが出来ます。
ショートカットでもコメント化することができます。
ショートカットを試してみましょう。
コメント化とコメントの解除をしてみてください。
Javaのソースコードの書き方のポイント
①インデント(字下げ)をする
public class App {
public static void main(String[] args) {
System.out.println("Hello, World!");
}
}このように、ソースコードを左揃えで書いてもエラーにはなりませんが、大変見にくいのでインデント(字下げ)を使うようにしましょう。
public class App {
public static void main(String[] args) {
System.out.println("Hello, World!");
}
}このように書いた方が見やすいですよね。
②行頭を揃える
public class App {
public static void main(String[] args) {
System.out.println("Hello, World!");
System.out.println("Hello, World!");
}
}このように書いてもエラーは発生しませんが、大変見にくいです。
以下のように行頭を揃えます。
public class App {
public static void main(String[] args) {
System.out.println("Hello, World!");
System.out.println("Hello, World!");
}
}こちらの方が綺麗に見えるため、読みやすいです。
行頭を揃えるように書くようにしましょう。
③コメントを入れる
public class App {
public static void main(String[] args) {
// Hello, World!と表示
System.out.println("Hello, World!");
}
}ソースコードが多くなると、どのソースコードが何やっているのか分からなくなってきます。
他の人が見た時も理解するのに時間が掛かってしまうため、コメントを書くようにします。
④文末には;(セミコロン)をつける
public class App {
public static void main(String[] args) {
// Hello, World!と表示
System.out.println("Hello, World!")
}
}このように、文末に;(セミコロン)をつけないとエラーが発生します。
よくありがちなミスなので注意しましょう。
文末には;(セミコロン)をつけるようにしましょう。
ソースコードの解説
先ほど実行した、ソースコードについての解説をします。
public class Appとは
Appはクラス名を表します。
publicのことを修飾子と言います。
publicを指定するとAppクラスを他のクラスで使用可能になります。privateと指定することもでき、この場合は他のクラスから使用できなくなります。

このように、ファイル「App2.java」を作成してみましょう。
「App.java」には以下のように記述します。
public class App {
public static void main(String[] args) {
// Hello, World!と表示
System.out.println("Hello, World!")
}
}「App2.java」には以下のように記述します。
public class App2 {
public static void main(String[] args) {
App.main(args);
}
}出力結果

このようにクラスApp2でクラスAppを使用できていることが分かります。
続いて「App.java」を次のように変更してみましょう。
private class App {
public static void main(String[] args) {
// Hello, World!と表示
System.out.println("Hello, World!");
}
}「public class App」を「private class App2」に変更したため、実行するとエラーになります。
public static void main(String[] args) とは
mainメソッドと呼びます。メソッドとはプログラムで行われる処理のかたまりです。
mainメソッドは必ずクラスに必要です。mainメソッドからプログラムが実行されます。もしmainメソッドの記述がないとプログラム実行時にエラーが出ます。
メソッドについては8章で詳しく学習します。
「String[] args」と書くとVSCODEのターミナルから、クラスを実行したときに値を渡すことができます。
[]については9章の配列で詳しく解説するので今回は解説を省略します。
ファイル「App.java」に次のように書きましょう。
public class App {
public static void main(String[] args) {
// Hello, World!と表示
System.out.println("Hello, World!" + args[0]);
}
}クラスAppをターミナルから実行します。
「java App aaa」とターミナルに入力してEnterを押してください。

出力結果

Hello, World!の後ろに「aaa」が表示されています。
「String[] args」と書くとターミナルからクラスを実行した際に「aaa」といった値をクラスに渡すことができます。
もしエラーが発生する場合はターミナルを強制終了してもう一度起動してみましょう。
ターミナルの右上にあるゴミ箱のボタンから強制終了できます。
System.out.println(“Hello, World!”);とは
「System.out.println」とはJavaで元から使えるメソッドのことです。これを使用することで文字を出力したあと、改行をしてくれます。
出力したい文字を””(ダブルクォーテーション)で囲みます。しかし、”を文字として出力したいときの書き方があります。その書き方のことをエスケープシーケンスといいます。
Javaのエスケープシーケンスと主要な記号
文字を出力する際に、”や\(バックスラッシュ)は記号と認識されてしまいます。文字として出力したい場合エスケープシーケンスという書き方をする必要があります。
以下にエスケープシーケンスの一例を挙げます。
| エスケープシーケンス | 意味 |
| \n | 改行 |
| \t | タブ |
| \\ | 文字としての\ |
| \’ | 文字としての’ |
| \” | 文字としての” |
\(円マーク)はバックスラッシュを意味しています。
文字として表示させたい記号の前に\(バックスラッシュ)を書きます。
Javaで使用される主要な記号についても確認しておきましょう。
主要な記号
| 記号 | 読み方 |
| ( ) | 丸かっこ |
| < > | 山かっこ |
| { } | 波かっこ |
| [ ] | 角かっこ |
| : | コロン |
| ; | セミコロン |
| & | アンパサンド |
| ! | ビックリマーク、エクスクラメーション |
| “ | ダブルコーテーション |
| ‘ | シングルコーテーション |
| | | 縦棒、パイプ |
| % | パーセント |
| * | アスタリスク |
| , | カンマ、コンマ |
| . | ピリオド、ドット |
| @ | アットマーク |
| / | スラッシュ、スラ |
| \ | バックスラッシュ |
| ^ | ハット、山 |
| ‒ | ハイフン、マイナス |
| _ | アンダーバー、アンダースコア |
| = | イコール |
| < | 小なり |
| > | 大なり |
| ~ | チルダ |
| # | シャープ、イゲタ |
これらは暗記する必要はありません。
今はどのような記号があるのかを確認し、慣れるところから始めていきましょう。なんとなく、こんな記号があるのかと分かれば大丈夫です。
練習問題
System.out.printlnを使用して以下のように表示してみましょう
I am
Tom.
public class App {
public static void main(String[] args) {
// "I am\nTom." を表示
System.out.println("I am\nTom.");
}
}“ダブルクオーテーション”
public class App {
public static void main(String[] args) {
// 半角のダブルクオーテーションを表示
System.out.println("\"ダブルクオーテーション\"");
}
}
